反日デモに続く大規模スト
米カリフォルニア州サンノゼ Jing Zhao
今年に入ってから、日本の国連常任理事国入り活動は、アメリカの支持で現実味を帯びてきた。在米華人、特にサンフランシスコ・ベイエリアにあるGlobal Alliance for Preserving the History of WWU in Asia(世界抗日戦争史実擁護連合会、略称GA http://global-alliance.net)の成員たちは、急いで活動を始めた。
私もGAの「永久成員」で、普段は中国のいくつかの大学の学生の日本研究論文を審査しているが、たまにGAの理事会に招かれることもあった。GAの設立者たちは、主に台湾から来米した「外省人」で、七〇年代に「保衛釣魚島」運動に参加して、中国大陸や台湾とのつながりが薄くなる中で、「反日」でアイデンティティー・連帯感を強めている。
実は彼らは八九年の天安門事件の時、Sillicon Valley for Democracy in China(シリコンバレー中国民主促進会)で活動してきたが、最近、中国政府と親しくなって、アメリカで中国政府の反日・反台湾独立政策を助けている。そのため私はGAと距離を置いている。
GAは在米韓国人団体などと連携して、主にインターネットで日本の国連常任理事国入り反対キャンペーンを展開し、百万人を目標として国連に提出するつもりであった。しかし三月に入ってから中国の新浪網(www.sina.com)などのメディアも加入して、急速に拡大した。
四月一日の「ニューヨークタイムズ」も「二千二百万人の中国人が席巻すれば、日本は常任理事国に入れないだろう」という記事を掲載した。署名は今も続いており、今日(4月28日)で四千万人を超えている。
私をふくめて在米の中国人は、中国でのデモの展開を予想できなかった。実は私は英国のBBC記者から北京でのデモ活動を予告され、初めて知った。その後、二回インタビューを受けた。次の週に、清華大学の教員の情報に基づいて、私も「ヴォイス・オブ・アメリカ」のインタビューに対して「上海は無事」と「予想」した。その私の「予想」はずれは、中国のデモが自発的な活動であることの証明になるだろう。
当然、私たちは中国人の反日感情を分かっているが、中国政府がそれをどのように利用するかを分かっていない。もし平和的な請願・デモ活動が許されればよいのだが、政府の活動ではないため組織者は必ず罰せられる。そのため誰もデモ申請などできなかった。それは暴力化が避けられなかった。中国人の「暴力」を非難する前に、まず中国の独裁政治体制および日本政府の人権無視政策を批判しなければならない。
その街頭での自発的デモに対して、広東省で日系企業内で起こった一万人以上の大規模なストはもっと重要である。いまや「世界の工場」になりつつある中国で、なによりも労働運動のあり方と発展方向は中国の未来を決める最も重要な指標である。
その中から、裏切られた中国革命の二大任務――民主主義と民族主義――が、再び中国の労働者階級に課せられる。中国の労働者人民にとって、帝国主義と自国の官僚独裁資本主義と闘うために、世界民衆との連帯が求められている。
2005年4月28日 趙京
かけはし 2005年5月23日(第1879号)
http://www.jrcl.net/web/p01b.html